ぼくはトラック運転手さんでちゅ(第27話)

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『ぼくはトラック運転手さんでちゅ』
「第27話.初めての経験」
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(さてと...)
時計を見ると3時。あゆみさんとの楽しい時間を過ごしたぼくは、夕方からの仕事に間に合うように急いで地下鉄の駅に向かいました。
(それにしても...)
ぼくは、奈保ちゃんとひろこちゃん、それにあゆみさんと、3人の女性のことを交互に考えながら、この先どうなるんだろうと思いながら改札を抜けてホームへ。滑り込んできた地下鉄に飛び乗りました。
(とりえあず、今日も仕事かぁ...静岡便だよなぁ...ひろこちゃんに会えるかなぁ...)
ぼくは、今晩泊まる予定の宿舎のひろこちゃんのことを思い浮かべました。
(あの子も...おむつ...?)
と考えている内に、直ぐに営業所の近くの駅に着きました。時計を気にしながら事務所に駆け込みます。


「鈴木、只今出社しましたっ!」
運行主任に一声かけて、すぐに今日の積荷とルート確認をしようとすると、
「おーい鈴木君!ちょっと急な頼みがあるんだけど」と奥のほうから課長の声。
「はい?」ぼくは課長席のほうに向かいました。
(また、どっかへ寄ってから行けって言うんだろうなぁ...)
「あのな、運行便を代わってほしいんよぉ」
「え?」
「さっき電話があってな、今青森に行ってる高橋君がな、急にダウンしちゃったんよ」
「えー?、あの丈夫そうな高橋先輩が...ですか?」
「ああ、急に腹痛を起こしてな、病院に行ったら盲腸だってよ、もうあいつも30(才)なのになぁ...」
「盲腸ですかぁ...実はぼくもまだついてるんですけど...」
「おまえもかぁ...最近はそういうやつが多いんだってな...俺の時代なんかみんな子供の時にやったもんだ...」
課長は、さも「お前達、まだ大人になってないんじゃないの?」って言いたそう。
(まぁ、ぼくはまだ赤ちゃんだからいいけど...)
「でな、高橋君のクルマな、折り返しの荷が積んだままなんよ」
「...」
「今ならまだ、セントレア発16時50分のJARに間に合うから」
「えー飛行機で...ですか? だって、もう3時半ですよ」
「クルマで空港まで行きゃぁすぐだから、な」と有無を言わせない口調です。
「はい...」とぼく。実は、飛行機って乗ったことないんです。なので、空港での手順や乗り方もわからないし、そんな間際に駆け込んで乗れるんだろうかと...。
「もう予約入れてあるから心配すんなって」
「はぁ...」
「ちょっとくらい遅れたって待っててくれるやろ」と課長はあっからかん。そーんなわけないだろと思いましたが、言い返せませんでした。
そんなぼくの困惑顔にはお構いなし。課長は事務の女の子に声をかけました。
「えみちゃん、ちょっと悪いけど、鈴木君を空港まで送ってくれない」
「はーい課長。じゃあ、クルマ出してきますね」となんだかうれしそうなえみちゃん。
「じゃ、鈴木君たのむよ」
「は、はい...」と、ぼくの意思とは無関係にそういうことになってしまいました。
(今日はひろこちゃんのところに行けると思ってたんだけどなぁ...)
(ま、しょーがないな...)ぼくは、言われるままに、経理部に寄って青森行きのチケット代をもらい事務所の玄関へ。すぐに、裏手の駐車場からライトバンが出てきて窓が開きました。
「鈴木さーん!」と相変わらずご機嫌なえみちゃんが手を振っています。
ぼくは助手席に乗り込んで、「あ、どーも...ごめんね、送らせちゃって」
「うん、ぜーんぜん。だって事務の仕事よりぜんぜん楽しいしぃ...わたしドライブするの好きだから」
「あそっかぁ、よかった。」
クルマは会社の門から出て表通りへ。
「あ、鈴木さん、チケット代もらってきたぁ?」
「うん、経理の高木さんからもらったよ。けっこう高いんだね飛行機って。」
「そう?」
「うん、だって6万円位くれたよ」
「それだったら普通かちょっと安いくらいじゃなぁい」
「そーなんだ」とぼく。


クルマは市街地から高速に入り順調に流れ出しました。
「あのー...鈴木さん?」
「うん?」
「あのー、鈴木さんって、いつも大きなカバン持ってるでしょ」
「...」
「今日も...あ、あの、男の人って、割と荷物少ないのにどうしてかなぁって...その、特になんでもないんだけど...」
「あ、あの...その、ね」とぼくはしどろもどろ。
「あ、いーの、そんなこと、なんでもないから」
少しの沈黙の後、えみちゃんはにこりと微笑みました。
「わたしね、この前、課長さんから言われて、みんなの乗ってるトラックから車検証とか書類とか降ろして整理しようと思って...駐車場に停めてあったトラック1台1台を回って集めたの」
(...)
「そしたら...鈴木さんの使ってるトラックに乗った時、ね...」
(げっ...)
「なんだか他のトラックと違って...」
(やばぁ...ばれた...?)
「...」
「なんか、やさしい感じがしたの」
「えっ?」
「うん、なんか...他の人の乗ってるトラックって臭うでしょ...タバコと油の混ざったような変なにおい」
「あ、あ、そ、そうだよね...ぼくはタバコ吸わないから...」
(やばかったぁ...そっちのことかぁ)
「あそっかぁー。でも、なんだか甘酸っぱい感じのにおいもしてたよ...芳香剤かなぁ...でも、ビニールみたいなにおいもちょっと」
(げっ...やっぱ...)
「そっ、そう、かなぁ...ぼくにはぜんぜん気にならないけど」
「...」
(まさか「ぼくおむつしてて、トラックの中でもおむつカバーをよく干すから」なんて言えないよなぁ)
えみちゃんは、ぼくの腰のあたりに視線をちらりと向けて、何か言いたそうでしたが...。


ライトバンは空港の「出発」の近くの車寄せに着きました。
「えみちゃん、ありがとね。ほんと助かったよ送ってもらえて」
「あ、いーんです。わたしも気晴らしのドライブできたし、鈴木さんとお話できて楽しかったから」
「じゃ、ぼく行くから」
「はい、いってらっしゃーい。今度またトラックの話も気かせてねー!」
「うん、じゃぁ...」
やっぱり、まだ何か言いたそうな雰囲気のえみちゃん。でも、飛行機の時間もあるし、ぼくは急いでその場を離れました。
(もしかしたら...もう、ばれてるかも...ぼくのおむつのこと)
(トラックの助手席に乗ったってことは、後ろのカーテンを開けてもおかしくないしなぁ...)
そこには、隅の方にいつも布おむつがたたんで入れてある箱があるし、おむつカバーも4~5枚。
しかも、まるで赤ちゃんのをそのまま大きくしたようなかわいいおむつカバーに動物プリント柄の布おむつなんて普通じゃないでしょう。
(見たら固まるよなぁ...)
(それに、これから4日間はぼくが青森に行って戻らないのは知ってるし...)
(...ってことは、その間にぼくのトラックのカーテンの中、調べる時間があるってこと...やばー)


そんなことを思いながらも出発まで30分、とにかく乗らなくちゃ。
飛行機に初体験のぼくは、もちろん空港も初めて。
(えーと、どこ?広くてよくわかんないなぁ)
辺りを見渡しながら「出発」と書かれた案内板に沿って受付へ。受付カウンターのおねえさんに青森行きの予約No.を伝えると、
「はい、しばらくお待ちください。今、照会しますから。」と、キーボードをたたきながらてきぱきと対応してくれました。
ぼくは、その間、見るものみな珍しいものばかりで、キョロキョロするばかり。
「はい、鈴木様ですね、スズキユウヤさま。承っております。」
「はい、そうです」
「それでは、ご購入でよろしいでしょうか。お支払いは?」と、トントンと進みます。
(わりと簡単なんだなぁ)と、安堵していると、
「それと鈴木様、お荷物預けられますか?」
「えっ、荷物って?」
「そのおカバンですけど、どうしましょうか?中は?」
(げっ、中身って、言わないとダメなの?でも、もう時間がないし、どうしよう...)
「いかがしましょうか?」
詰め寄られたようなプレッシャーを感じたぼくは思わず、
「あ、あ、あの、その...おむつがたくさん...入っています。ぼくの...そのぅ、いつも使うんで...」
「えっ...」
「おむつ...なんです。ぼくの」
少しの沈黙がありました。受付のおねえさんは、それでもプロ意識を持って表情に出さないように装いながら、
「あ、いえ、中身のことは『壊れものかどうか』だけでよかったんですけどぉ...パソコンとか」
(がーん... )
(おむつなんて言わなくてもよかったんじゃん...)
「でも、おしえていただいてありがとうございます」とにこっとしました。
(うへー、恥ずかしい...)
「それでは、どうしましょうか。おカバンお預かりしてもよろしいですか。それとも使われますか、そのぅ...中の...」
「え、ええ...」と、ぼくは顔を真っ赤にして下を向きました。
「で、ですよねぇ、預けてしまってはご不自由でしょう。セキュリテーゲートを通った搭乗待合室にも『交換』するところがありますから...」
「...」
「じゃぁ、機内持込にされたほうがいいですね。本日の便は空いてますから、どこか置けるように客室乗務員に連絡しておきます。」
「ど、どうも...」
「それでは鈴木様、ご出発のお時間が迫っていますので、お早めに搭乗待合室にお入りください」


ということで、チケットを受け取ったぼくは中身のばれたカバンを持って搭乗待合室へ。
そこには、セキュリテイーゲートという第2の関門があることも知らずに...。


~~~『ぼくはトラック運転手さんでちゅ(第28話)』に続く


※このストーリーはフィクションです。

なんとか再開できそうです。

みなさん、ごぶさたです。
暑い日が続いていますが、ばててないでしょうか。


ぼくのほうは、やっと体が本調子に戻ってきました。
なんとかブログも再開しようと思っています。
近々にショートストーリーアップしますね。


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甘えん坊のゆうや

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ぼくは大型トラックの運転手です。普通とちょっと違うのは、大きな赤ちゃんってことだけ。いつもおむつしてるんだよ~(笑)。
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