ぼくはトラック運転手さんでちゅ(第42話)

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『ぼくはトラック運転手さんでちゅ』
「第42話.ぼくのこと、そして二人で...」
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おむつの干された縁側から中をのぞいていたところをおじいさんに見つかって大目玉。
でも、そこへ天の助けか順子さんがぼくの顔を覚えてくれてたんで、なんとか大事にならずにすみました。
そして、あらためて客間に通されて話を始めると...。


「ぼく、きのう青森空港に着いて、今日は弘前市内の病院に寄ってからこっちのほうへ来たんです...」
ぼくは、おばあちゃんと順子さんを交互に見ながら、入院している会社の先輩の見舞いと、荷物を積んだまま置きっぱなしになっているトラックを引き取るために名古屋から来たことをぽつりぽつりと話し始めました。
「そう、名古屋から来たの。たいへんだったわなぁ」とおばあちゃん。
「あ、いえ、たいしたことじゃないです。青森には何回も来てるし長距離は慣れてるから」
「へー、すごいのね」と順子さん。
「んだけど名古屋に帰るんだったらこんなほうは通らんで、この先の国道からインターに行ったほうが早いんよ...あんた後で道教えてやったらええがね」とおばあちゃんは順子さんに言いました。
「あ、いや、道はわかるんです。この先の建設現場に寄ってきたもんですから」
「ほーらおばあちゃんってばぁ、鈴木さんが道間違えるわけないでしょ、プロなんだから」
「そりゃそうだわなぁ...あはは」
和やかな雰囲気で話が弾みます。ぼくも出されたお茶を一口飲んで少しリラックスしてきました。
でも、まだなにか空気がヘン。二人ともぼくの話の中から、そもそも今回の騒ぎになった直接の理由を聞き出そうとしているような雰囲気です。ぼくは徐々に追い詰められていきました。
(話しちゃおうか。どうせ順子さんは知ってることだし...)
「...で、その帰り道なんですけど...この前を通りがかったら庭に...おむつが干してあって...最初は赤ちゃんのだって思ってました」
「えっ、見えたの?垣根越しに外から?」
「ええ、トラックなんで...かなり高いんです、運転席が...だから上からチラッと見えちゃって」
「...」
「そして...そのぉ...どうしても近くで見たくなったんです」
「...見たくなったって...その...」
おばあちゃんはきょとんとしています。
「ええまぁ...そのぅ、こういう光景ってもうめずらしいですよね。庭におむつが干してあるのを見ると、優しいおばあちゃんとかお母さんにおむつを替えてもらっている赤ちゃんがいて...なんだかうらやましいような感じになって...」
「へー、そんなふうに見えたんね。だけんど、またなんで庭まで入ってくるほど惹かれたんかねぇ」
おばあちゃん質問が徐々に核心に、ぼくは、
「...あ、あの、実は...ぼく...おむつしてるんです」
「えっ?おむ...」とおばあちゃんは目を丸くします。
「あーあ、言っちゃった」と順子さん。
「『言っちゃった』って、あんた知ってたの?」
「うん、さっきも言ったでしょ、きのうの搭乗で『特別対応した』って。鈴木さんが乗って来るちょっと前に無線で『マニュアルのコード062を実行するように』って指示があって」
「なに?そのなんとか062って」
「あっごめん、つい...『コード062』っていうのは『おむつ交換介助』のこと。他にもいろいろな暗号があってお客様にはわからないようにしてあるの。例えば、考えたくないけどハイジャックなんかの時は『コード999を実行!』とか」
「へー、あんたもだいぶ勉強したんやね」
「まあね、覚えないと試験にうからないから、客室乗務員の」
「そりゃそうやね...で...してあげたんやね、鈴木さんに」
ぼくは、おばあちゃんの視線が腰の辺りに注がれているのを感じて恥ずかしくなりました。順子さんは下を向いてしまったぼくの代わりに話を続けます。
「うん、だいぶ濡れてて...」
「あらら...でも、最近の飛行機は便利になったんやねぇ。おむつ替えるとこまで」
「ないわよ、さすがにそこまでは。だけど、座席の肘かけをたたむと、3人掛けのシートなら大人が横になれるから」
「へー。でも、他のお客さんから見えたら恥ずかしいんじゃないかね」
「そう。だから一番奥の席に座ってもらってたの。あの便は割と空いてたから、後ろの方は少なかったし...でも、鈴木さんは、本当は他の人にも見てもらいたかったのかも」順子さんは急にぼくに振ってきました。
「えっ、い、いや、そんなんじゃぁ」
「あはっ、冗談よぉ」と順子さんは楽しそう。
「だけんど、そのぉ...どこか体が悪いの...おむつって」おばあちゃんも突っ込んできます。
「...あ、いや、特に悪いってわけじゃないんですけどぉ、その...なかなかがまんができなくて...もれちゃうんです」
「...」
「だから、いつも...おむつを...」
「そうだったんね...」
おばあちゃんは、ゆっくりうなずいて何か考えているようでした。普通ならもっと嫌悪感を示すか、気の毒がるかするもんですけど、ちょっと違う反応にぼくも戸惑います。そこに、
「そうかなぁー。それだけかなぁ...」と順子さんが横から突っ込んできました。
「それだけって...」ぼくは急におろおろと。
「そういえば、あの黄色いアヒルさんのおむつカバーかわいかったね。本当の赤ちゃん用みたいにそっくりだったしぃ」
「えっ?病人用じゃなくって...」と、おばあちゃんはまた目を丸くしてぼくの腰の辺りを見つめます。
「そうよねぇー、なんでそんなかわいいのしてるのかな。そのあとで替えてあげたのも水色のくまさん柄だったしぃ、かばんには他にもすっごくかわいいおむつカバーや布おむつがいっぱい...よだれかけも入ってたんだよねー」
(あちゃー)
「へー、そうだったの...」とおばあちゃんは目を細めます。
「ね、鈴木さんってぇ、ほんとうはおむつ、好きなんだよね」
(うっ)
「おもらししちゃうのはそうかもしれないけど、それだけだったらあんなかわいいおむつカバーとかは持ってないでしょ。それによだれかけまで...本当は赤ちゃんになりたいんだよね」
「...」
「それで、さっき『うらやましい』って言ったんね」とおばあちゃんも納得の様子。
ぼくは恥ずかしくて耳まで真っ赤になっているのがわかりました。
「じゃぁ、今も...」
「ええ...」
「たいじょうぶ?濡れてるんじゃない」
「...」
「隠さなくてもいいのよ。きのうも替えてあげたんだしぃ」と順子さんはぼくの顔を優しく見ます。
「あら、順子は急にお姉さんみたいやねぇ」とおばあちゃんもなんだかうれしそう。
「で、でもぉ...ぼく...」
「恥ずかしい? だけんど、おむつ濡れたままだとかぶれるでぇ、早めに替えたほうがええよ」
「え、え...まぁ」
「ね、替えちゃおうね、大きな赤ちゃん」と順子さん。
「で、でもぉ、やっぱり恥ずかしいし...それに今は替えのおむつ持ってないから」
「ああ、それならだいじょうぶ、『順子』のがたくさんあるから」おばあちゃんの一言で順子さんの顔色がさっ変わりました。
「えっ、お、おばあちゃん何言うの、わたしのって」
「あんたのおむつが山のようにあるじゃろ、いくらかあげたってぜんぜん困らんわ」
「そっ、そうじゃなくて、なんで私がおむつなの?」順子さんはまだ抵抗します。
「もう、素直にな...どうせ鈴木さんにはもうばれとるでぇ...さっき、庭に干したおむつを見て『最初は赤ちゃんのだって思った』って言ってたがね。すぐにピンときたわ。それに、もう縁側まで入って来たんだし奥に干したおむつカバーも見えたわな」
「...」順子さんはうつむきます。
「布おむつはいいにしても、あの大きなおむつカバーを見られたら...もうだれも赤ちゃんのだとは思わんわ...しかもピンクや黄色」
「だってぇ...」
「あのう...実は縁側から見てました...交換してもらってるとことか...」ぼくは小さい声で横から言いました。
「えーっ...」順子さんは固まります。
「すみません」
「いやん、恥ずかしい」
「それに...きのう...ぼく思ったんです、順子さんの後ろ姿を見て。腰からお尻にかけての膨らみが普通じゃなかたったし、脚も少し開き気味でなんとなくよちよち歩いて...」
「えっ?」
「順子さんも言ってたけど、大人なのにおむつ当ててるなんて普通は考えないけど、『自分でも』当ててる人は気付くって...」
「そ、そう...だけどぉ」
「それに、飛行機から降りるときに『もしかして...ぼくと同じ?』って聞いたら、順子さんは耳まで赤くなってました。恥ずかしそうだった」
「...」順子さんは声が出ません。
「そんなことがあったのかい。やっぱり見る人が見ればわかるんよ、おむつだって」
「やだぁ、じゃあこれまで、何人かは私のこと気付いてたってことぉ、恥ずかしい」
順子さんは両手で顔を覆ってしまいました。
「なんねぇこの子は、そんなに気を落とさんでな、ばあちゃんもつらいわ。でもそのおかげでこうやって鈴木さんと会えたようなもんだし、いいように考えんと」
おばあちゃんは順子さんの頭を優しくなでます。
「だって、だってぇ...あっ!」
順子さんの『あっ』っていう微かな声、そしてしばらく動きが止まりました。
そしてその後、お尻を少し浮かせてもじもじしています。
おばあちゃんも、その不自然な動きを見落としませんでした。
「あんた...もしかしたら」
「...」
順子さんは固まったまま。
「あんた、しちゃったでしょ、今。ばあちゃんにはすぐわかるんよ」
「...」
ぼくにもわかりました。順子さんがおもらししたこと。恥ずかしさのあまり、緩んだんでしょう。
「もう困った子やねぇ。さっき替えたばかりなのに...」と、おばあちゃんはぶつぶつ言いながらも、なんだか優しそうに順子さんを見ています。
「さ、替えようね。おむつ...そうだ、鈴木さんもおむつ濡れてるんだし、ここで二人いっしょに替えたるでね、大きな赤ちゃんたち」
おばあちゃんは、なんだかはりきってるみたい。
「なんだか、孫が二人になったみたいやわぁ」


おばあちゃんは、一旦奥に行くと、しばらくして戻って来ました。たくさんのおむつとおむつカバーを抱えて。


さて、なんだか恥ずかしいことになりました。でも、順子さんも一緒だからいいかぁ。


~~~『ぼくはトラック運転手さんでちゅ(第43話)』に続く


このストーリーはフィクションです。

コメント

Secret

マー助さん、コメントありがとう

青森行きですか、ご苦労さまです。道も混むんじゃないでしょうか。

順子さんの家(?)見つかるといいですねぇ(笑)。
布おむつが揺れている家っていうのは最近めったに見なくなりましたよね。特に都市部では。
このストーリーは、ぼくの原風景みたいなもんですが、探してもなかなか出会えなくなっているのがさびしいです。
もしも、見つけたらおしえてくださいね。

ももちゃん、コメントありがとう

いやいや、ここまでは書き溜めていたんで...この先はちょっと時間がかかるるも...。
だけど、更新タイミングまで見てもらえてるなんて、けっこう頻繁に来てもらってるってことですよね。ありがとうございます。
書き込んでいるほうとしては、とってもうれしいです。

更新早いなあ

今朝読んで、この先どーなるんだ???って思ってたんで、嬉しい誤算w
ちなみに今週急遽青森行き決定!
順子さん家探しちゃいそうだよw

おどろきぃ~もう??

もう、次のお話?って、すごい!
本当に文章を書くのが得意なんですね。
お話もうまいし、すんなりゆうやさんの世界に入って行ってしまえますね(*^^)v
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ぼくは大型トラックの運転手です。普通とちょっと違うのは、大きな赤ちゃんってことだけ。いつもおむつしてるんだよ~(笑)。
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